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August, 2015

「こんにちは、APOLLO一級建築士事務所を主宰する黒崎敏です。2000年事務所設立以来、東京を拠点に100以上の建築をデザインしてきました。2007年より韓国ソウルに、2013年中国鄭州市サテライト拠点を置き、住宅や商業施設等、複数のプロジェクトが進行しています。今日は東京に完成した2つの住宅を紹介します。 ã€
 

GRIGIO



"Acid Bloom 2003" .AN) mika ninagawa

共に外資系企業に勤める御夫婦は、閑静な住宅街に新たな土地を購入し、現代美術のコレクターである御主人が所有するアートや愛車と共存できる家を求めた。

RC打ち放しとブロンズガラスを使用した外観とは対称的に、中庭を中心にL型の平面を配した内部空間は開放的で自然光が満ち溢れている。中庭と連続したドライエリアから心地よい光が入る地下空間には、娘の部屋と家族がリラックスしながら気軽に過ごせるカフェや図書館のようなセカンドリビングを配した。

2台分のピロティガレージを配した1階には、主寝室と収納、2階にはゲストをもてなすこともできるフォーマルなLDKと水廻りを設け、全ての居室が中庭に面しつつ、プライバシーにも配慮されるよう計画されている。光沢塗装を施したキッチンや造作収納に加え、イタリアのモダン家具を設えたLDKのインテリアは、グレーやベージュをシックなカラーリングで構成され、原色を駆使した蜷川実花さんのカラフルなアートピースが空間を刺激しつつ、互いに引き立てあう存在として対峙している。

また、ピクチャーウィンドウから眺めるシンボルツリーが借景となり、ハイサイドライトやトップライトから降り注ぐ拡散光がグレーの世界に繊細な揺らぎをつくりだしている。さながら都会にある小さな美術館のようなこの住空間は、自然や四季、人々が創りだす美意識と触れ合いながら、日常と非日常を往復する装置としても機能している。
 


"Acid Bloom 2003" .AN) mika ninagawa

Photos: Masao Nishikawa
 




NORD





40代御夫婦が二人の娘と豊かに過ごすための家である。会社経営者の御主人は、北欧旅行を通じて影響を受けたアルヴァ・アアルトのデザインや人々の心の拠り所となる小さな教会を計画のモチーフとした。随所に木のぬくもりが溢れる住空間には、どことなく日本の原風景にも似た空間が広がっている。

旗竿敷地で四方を隣家に囲まれ、3方向から厳しい斜線制限を受けることから、内部には複雑な屋根形状の空間が広がっている。家族全員の大きな寝室や収納、水廻りをコンパクトにまとめた1階部分とは対称的に、二階は家族全員がゆったり過ごせるおおらかなワンルーム空間を配した。屋根にはSPFを2枚一組で構成した垂木を意匠として現わし、急勾配を生かしたダイナミックな傾斜天井とすることで、空間には繊細さと大胆さの二つの表情を与えている。

また、北側に設けた細長い天窓を介して取り込まれる拡散光が、ルーバー状の垂木越しに柔らかく降り注がれ、リビングダ2階とゆるやかに切り結ばれ、コンパクトながらも、ツリーハウスのように心地よい子供部屋として広がっている。

夜にはコーブ照明により垂木が照らされ、昼とは異なるドラマティックな表情が広がる。登り梁を鉄骨にすることでシャー増加し、小屋裏にはあえて壁面を設けず、上部からの手摺のみとすることで空間には独特の浮遊感が生まれている。





Photos: Masao Nishikawa

 

 

APOLLO一級建築士事務所 / APOLLO architects & associates
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