A newsletter to keep you updated on latest architecture and design from Japan           
View in Browser

 
July, 2014

「こんにちは、APOLLO一級建築士事務所を主宰する黒崎敏です。2000年事務所設立以来、東京を拠点に100以上の建築をデザインしてきました。2007年より韓国ソウルに、2013年中国鄭州市サテライト拠点を置き、住宅や商業施設等、複数のプロジェクトが進行しています。今日は東京と横浜に建つプロジェクト2つを紹介します。 ã€
 

FRAME





FRAMEでは通常の打ち放しコンクリートで使用する木製型枠を転用可能なFRPに変更することで、ローコスト化と工期短縮を実現した。

ファッションフォトグラファーのご主人のスタジオを併設したこの住宅は、集中豪雨の際に水害の危険性があるエリアに建つため、エントランスレベルを800ミリ上げた。そのため1階スタジオレベルを掘り下げて天井高を確保。

大きな一枚ガラスが特徴的なファサードには、FRP型枠をランダムに配したRCに、アクセントとして雨などにも強いイタウバ材を壁面と軒裏に使用することで、木とコンクリートの絶妙なコントラストをつくりあげている。

サッシ越しに見える2階天井にもチーク材を使用することで外部との一体感が増し、内部も床、家具、建具をチーク材で統一。大開口部から差し込む光が床、壁、天井面に美しい陰影のグラデーションをつくりだす。将来子供室とする3階フリールームには、ほぼ同じ大きさのアウターリビングを設け、テープルセットやプールを置くことで大人数のパーティ等にも対応可能。

内壁には60ミリの断熱材を打ち込む高断熱仕様とし、屋上には躯体防水材を使用することで機能性とコストダウンを両立させた。型枠職人が複数の作業をこなし、全体の職人数を減らすことで合理化と工期短縮も実現。震災復興と2020年東京オリンピック準備が加速する日本では、人材・資材不足に伴う工事費高騰が続くため、このようなローコストRC造の需要は増えると思われる。


 

Photos: Masao Nishikawa
 

 


FOO





敷地は横浜市の台地にある住宅街。コンクリート打放しとセランガンバツ材の木格子が特徴的な水平線を意識したファサードは、敷地周辺の緑や落ち着いた街並みとの調和を意識したモダンデザインの王道であり、邸宅特有の品格や格式をつくりだすことに成功した二世帯住宅。

ゴルフ好きのご主人とガーデニングが趣味の奥様は、1階のセントラルリビングから眺められる庭を家の中心にし、和洋の連続とプライバシーの確保を求めた。天井・床に使用したチーク無垢材と高強度コンクリートの硬質な表情がコントラストをうみだし、自然の優しさに溢れたウォルナットの造作家具、オークのテーブル・椅子と相まって空間に一体感を与えている。

また、サーフィンが趣味の息子世帯の空間は吹き抜けを介した2階に配置することで、親子間のコミュニケーションが自然に図れるよう配慮した。閉鎖的な外観とは対照的に、吹き抜けのハイサイド窓から差し込む特徴的な光によって、1階奥にあるDKまで明るく照らし出され室内は隅々まで開放感的だ。

2階の寝室や子供室からは開口部を介してルーフバルコニーにアクセスが可能。屋外階段の先にあるデッキ敷きルーフテラスは周辺の街並みが一望できる二世帯共有のオアシスだ。木製格子や植栽を上手に利用することで、建物と街路との間に絶妙な距離感やプライバシーをつくりあげ、適度な開放性も味わえるバランスのとれた都市住宅として機能している。





Photos: Masao Nishikawa

 

 

APOLLO一級建築士事務所 / APOLLO architects & associates
www.kurosakisatoshi.com

 



テキストや写真の無断転載は固くお断りいたします
Copyright (C) 2014 
Neoplus Sixten Inc. All Right Reserved